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住宅ローン借り換えの落とし穴4「借り換えシミュレーションの落とし穴」

  • このコラムでは、住宅ローン借り換えの落とし穴をご案内します。住宅ローンの借り換えは思っていたよりもトクになったり、その逆で思っていたよりも損になることがあります。それはやはり、事前に充分な知識がないからですね。後から「しまった!」ということのないよう、住宅ローン借り換えの落とし穴をご案内していきたいと思います。


    借り換えシミュレーションの落とし穴〜新生銀行、住信SBIネット銀行の場合

    4回目は「借り換えシミュレーションの落とし穴〜新生銀行、住信SBIネット銀行の場合」です。


    いきなりシミュレーションをするのも億劫な方も多いと思いますので、ここでは実際に2010年4月現在の新生銀行住信SBIネット銀行のシミュレーションを利用して、借り換えをした場合にいくらくらいオトクになるのか試算したいと思います。


    ただし実際の金利条件は、月ごとに異なりますし、銀行によっても異なりますから、あくまでどれくらいのメリットが出るのかの「目安」としてご利用ください。


    ■ケースA


     元の住宅ローン
      残り期間 :30年
      ローン残高:3,000万円
      金利   :3.5%


     新しい住宅ローン
      残り期間 :30年
      ローン残高:3,000万円


    ・新生銀行の場合  
      新しい金利:2.93%
      利息削減額: 328万4,000円
      諸費用  : ▲27万0,000円
      返戻保証料:  30万円
      トータル借り換えメリット:331万4,000円 


    ・住信SBIネット銀行の場合
      新しい金利:2.75%
      利息削減額: 440万7,000円
      諸費用  : ▲84万2,000円
      返戻保証料:  30万円
      トータル借り換えメリット:386万5,000円 


    ■ケースB


     元の住宅ローン
      残り期間 :20年
      ローン残高:2,000万円
      金利   :3.5%


     新しい住宅ローン
      残り期間 :20年
      ローン残高:2,000万円


    ・新生銀行の場合  
      新しい金利:2.80%
      利息削減額: 163万6,000円
      諸費用  : ▲23万0,000円
      返戻保証料:  10万円
      トータル借り換えメリット:153万6,000円 


    ・住信SBIネット銀行の場合
      新しい金利:2.65%
      利息削減額: 205万1,000円
      諸費用  : ▲59万2,000円
      返戻保証料:  10万円
      トータル借り換えメリット:155万9,000円 


    ■ケースC


     元の住宅ローン
      残り期間 :10年
      ローン残高:1,000万円
      金利   :3.5%


     新しい住宅ローン
      残り期間 :10年
      ローン残高:1,000万円


    ・新生銀行の場合  
      新しい金利:2.15%
      利息削減額: 73万3,000円
      諸費用  :▲18万0,000円
      返戻保証料:  5万円
      トータル借り換えメリット:60万3,000円 


    ・住信SBIネット銀行の場合
      新しい金利:2.00%
      利息削減額: 82万5,000円
      諸費用  :▲33万2,000円
      返戻保証料:  5万円
      トータル借り換えメリット:54万3,000円 



    やはり期間が長く、残高が大きいほど借り換えメリットがありますね。ケースAともなると300万円を超えるメリットが出てきます。

    また一方で、残り期間が10年、残高1,000万円のケースCでも50万円を超えるメリットがありそうですね。

    やはり金利にもよりますが、一考の余地がありそうです。


    さてここでこの住宅ローンのシミュレーションに関しても「落とし穴」があることに触れたいと思います。それは「借り入れ手数料・保証料」などの初期費用の取扱方ですね。


    今回のケースでは新生銀行が5万円、住信SBIネット銀行が借り入れ金額の2.1%という設定になっていて、どちらのシミュレーションも諸費用に入れていますが、比較しようと思った場合には、厳密にはこれだけでは不正確です。


    詳細はこちらのコラムでもご案内していますが、仮に3,000万円の借り入れをしようとした場合に、新生銀行は手数料が5万円住信SBIネット銀行63万円の手数料がかかることになりますが、この手数料は別のサイフから突然出てくるわけではありません。同じサイフから工面しないといけないわけですね。


    例えば、司法書士に払うお金以外の手元資金が100万円とします。新生銀行は手数料が5万円ですから、残りの95万円は頭金に使えますが、住信SBIネット銀行の場合は63万円ですから、残りの37万円しか頭金に使えません。


    ということは借り入れ金額が住信SBIネット銀行の場合は新生銀行と比較すると手数料の差額分(63万円−5万円=58万円)だけ膨らむのですね。


    なので上記の例を計算しなおすとこういうことになります。住信SBIネット銀行の借り入れ金額を2%だけ増やしてみます(シミュレーションが10万円単位になっていますので簡易的にそうします)。


    ■ケースA


     元の住宅ローン
      残り期間 :30年
      ローン残高:3,000万円
      金利   :3.5%


     新しい住宅ローン
      残り期間 :30年
      ローン残高:3,000万円(住信SBIネット銀行は3,060万円


    ・新生銀行の場合  
      新しい金利:2.93%
      利息削減額: 328万4,000円
      諸費用  : ▲27万0,000円
      返戻保証料:  30万円
      トータル借り換えメリット:331万4,000円 


    ・住信SBIネット銀行の場合
      新しい金利:2.75%
      利息削減額: 352万5,000円
      諸費用  : ▲85万7,000円
      返戻保証料:  30万円
      トータル借り換えメリット:296万8,000円 


    ■ケースB


     元の住宅ローン
      残り期間 :20年
      ローン残高:2,000万円
      金利   :3.5%


     新しい住宅ローン
      残り期間 :20年
      ローン残高:2,000万円(住信SBIネット銀行は2,040万円


    ・新生銀行の場合  
      新しい金利:2.80%
      利息削減額: 163万6,000円
      諸費用  : ▲23万0,000円
      返戻保証料:  10万円
      トータル借り換えメリット:153万6,000円 


    ・住信SBIネット銀行の場合
      新しい金利:2.65%
      利息削減額: 153万5,000円
      諸費用  : ▲60万2,000円
      返戻保証料:  10万円
      トータル借り換えメリット:103万3,000円 


    ■ケースC


     元の住宅ローン
      残り期間 :10年
      ローン残高:1,000万円
      金利   :3.5%


     新しい住宅ローン
      残り期間 :10年
      ローン残高:1,000万円(住信SBIネット銀行は1,020万円


    ・新生銀行の場合  
      新しい金利:2.15%
      利息削減額: 73万3,000円
      諸費用  :▲18万0,000円
      返戻保証料:  5万円
      トータル借り換えメリット:60万3,000円 


    ・住信SBIネット銀行の場合
      新しい金利:2.00%
      利息削減額: 60万4,000円
      諸費用  :▲34万7,000円
      返戻保証料:  5万円
      トータル借り換えメリット:30万7,000円


    このように住信SBIネット銀行の方の借り換えメリットは大きく減ってしまいますね。


    もちろんこれは一時期の金利を取り上げた例であり、住信SBIネット銀行が手数料のデメリットをはるかに上回る低金利を提供した場合には、住信SBIネット銀行の方が借り換えメリットが出てくる場合もあります。あくまでこれは「一例である」ということは誤解のないようにしてください。


    またこのように計算すると住信SBIネット銀行の商品性が悪いように感じてしまうかもしれませんが、そんなことはありません。他の銀行の「保証料」も似たような性質のもので、一般的にはそういう「隠れ初期負担」があるのが普通です。


    とはいえ新生銀行のように初期負担があまりかからない住宅ローンもあるわけで、シミュレーションをするときには


    ・保証料や手数料を借り入れ元本に加えて計算してみる


    ということを忘れないようにしましょう!

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